未経験から経理職に就くなら派遣がおすすめ!

「未経験で経理職に就きたいけど、わからないことがたくさんあって不安!」と、一歩を踏み出せない人も多いのではないでしょうか?

そこで、未経験から経理職にキャリアチェンジし、経理に7年以上も携わってきた経験者が、悩める人たちの質問に全力でお答えしていきます!

経理ってどんなお仕事?

経理の仕事は簡単にいうと「会社の日々の経営活動を正確に記録・管理する仕事」。
会社の日々の経営活動を正確に記録し、健全な財務状態を維持するための重要な業務です。
具体的な経理の仕事としては、以下が該当します。
  • 仕入の管理(原価管理、買掛金の管理など)
  • 売上の管理(売上管理、売掛管理、請求書や領収証の発行など)
  • 資金の管理(現金や預金、小切手、手形の管理など)
  • 経費の管理(人件費、交際費などの精算、管理)
  • 経営状況、財務状況の管理(月次決算、年次決算など)
  • 上記に付随する業務全般(税務、監査対応など)

経理事務と一般事務の違いは?

一般事務は主に下記が業務となります。

  • 書類作成
  • ファイリング
  • データ入力
  • 電話対応、取次
  • 来客対応
  • 伝票入力、伝票整理
  • 備品、消耗品管理
  • 郵便物仕分け、配布、発送
  • その他、突発的な業務 など
一般事務はいわゆる「基本の事務業務」です。
基本の事務業務とはいえ、その業務は多岐に渡るため、マルチタスク能力やスケジュール管理能力、さまざまな部署とスムーズにやり取りをおこなえるコミュニケーション能力、イレギュラーな事案に柔軟に対応する能力など、総合的なスキルが必要となります。
一方の経理事務は経営に直結するお金に関する事務ですので、専門性は非常に高いです。
大手企業では明確に職種が分かれている場合が多いですが、中小企業では総務や経理の担当者が一般事務も兼任することが一般的です。

 

経理の将来性はあるの?

「専門的な仕事でもしょせんは事務だから将来性はあまりないんじゃないの?」と思われがちな経理のお仕事。
実際はどうなのでしょうか。

給与は安定する?

事務職の中でも専門性が高いため、一般事務や総務事務より給与は高めの傾向にあります。
ただし、営業職などとは異なり明確な成果を評価しづらいこともあるので、定期的な昇給で大幅な給与アップが見込めるかはむずかしいところ。
しかし、誠実に業務に取り組んでいれば、勤続年数が長くなればなるだけ貢献度もあきらかになるので、それなりの昇給を期待できるようになるでしょう。
また、徐々に経験を重ねていけば、役職つきに昇進するのも夢ではありません。

求人応募年齢は何歳までOK?

未経験であれば20代、経験者の場合は条件がマッチすれば40代~50代でも転職は可能です。
30代以降になるとリーダー経験やマネジメント経験が問われることも。
ただし、あくまでも正社員や契約社員などの直接雇用を狙う場合です。
派遣社員という選択肢なら、30代で未経験でも「他の事務職の経験+簿記2級」があればチャンスはありますよ!

経理は売り手市場?買い手市場?

営業職やサービス業とは異なり、なかなか欠員が生じないのが経理職の特徴。
一方で経理職を希望する人たちが多いため、通年で一定数以上の求人があっても非常に競争倍率が高い職種でもあります。
そういった意味では、経理職はいまだ買い手市場と言えるでしょう。

経理職は人気がないって本当?経理の仕事はなくなるって聞いたことがあるけど…

人気がないどころか、事務職の中でも専門性の高い仕事になるため、雇用が不安定なこのご時世では根強い人気を誇っています。
最近では小さなお子さんがいるお母さんが在宅で仕事をおこなう「フルリモート経理」に人気が集まっています。
中にはフリーランスとして記帳代行などの業務を請け負う人もいるため、「稼げる事務」として認識されているみたいですね。
ただ、簡単に操作できる会計ソフトの登場やIT技術の進歩から「将来的に経理の仕事はなくなるのでは?」と危惧している方も多いようです。
たしかにシステマチックに経理処理ができるようにはなりましたが、システムが完璧に経理の業務を遂行できるようになるには、まだまだ時間がかかるでしょう。
そういった意味では経理のルーチン業務に関してはいつかシステムが完結できるようになるかもしれませんが、それがイコールで「経理の仕事がなくなる」ということにはならないはずです。経理の仕事がなくなるというよりは、むしろ経理事務職がになう業務がかわっていくことになるでしょう。
経理の仕事は将来、ルーチン業務はシステムに、現状分析や課題解決のための計画立案などは経理に…といった住み分けになっていくと思います。

経理に必要な経験はありますか?

意外と資料作成が多いので、なんらかの事務処理の経験は必須です!
経験があると非常に役に立つのが、営業職や販売業などの「売上をあげる仕事」の経験です。
売上が発生する流れを知っていると営業部門とコミュニケーションを取るときに役に立つことがありますし、会計処理の理解も深まるからです。

経理に必要なスキルはありますか?

経理に必要なスキルは以下の5つです。
(1)正確性
 経理事務では事実を正確に記録する能力が求められます。日付や金額、勘定科目などを間違ってしまうと、正しく経営状況を把握することができなくなってしまいます。
(2)検証性
 誰が確認しても正しく内容が把握できるようにしておく能力が求められます。この検証性が機能していないと、ミスが発生しているようだと気づいても、どこでどのようなミスが発生しているのか担当者以外は誰もわからない状態になってしまいます。
(3)効率性(スピード)
 いくら正確に処理ができたとしても、期日までに間に合わなければ他の社員に迷惑がかかることになります。正確性とあわせて伸ばしていきたいスキルです。
(4)パソコンスキル
 現在でも紙の伝票で経理処理をおこなっている企業がありますが、今後はますますIT化が進んでいきますので、パソコンスキルは必須です。
(5)ヒューマンスキル
 経理に必要なスキルで盲点なのが、このヒューマンスキルです。
 経理事務はパソコンに向かってもくもくと仕訳を入力している仕事だと思われがちですが、実際は他部門の担当者と連携を取りながら業務を進めていくことがほとんどです。ときには相手に動いてもらうこともありますし、社外交渉も発生する場合があります。スムーズにやりとりをおこなうために常日頃からコミュニケーションをとり、良好な人間関係を築いていく必要があるのです。

経理に必要な資格はありますか?

絶対に必要!というわけではありませんが、「日商簿記検定」の資格は取得しておいて損はないです。
難易度の低い順に3級、2級、1級となり、「2級」を持っていると転職時に高評価になる可能性が高いです。
若手であれば「3級取得済、2級取得のために勉強中」でも転職には有利。
1級は税理士試験の「簿記論」と「財務諸表論」並みの難しさがあり、難関資格の一つとなっています。取得しようとおもうと勉強だけで膨大な時間が必要となるので、こちらには手を出さないようにしておきましょう。
また、簿記検定に加えて「FASS検定」を受けておくとなお良しです。
簿記検定は知識を問うものですが、FASS検定は実務スキルを問うものです。
知識だけではなく実務がどの程度できるかどうかの判断に有効なため、未経験で経理に就きたい人はぜひ受験してみてください。

経理はつまらないと聞きますが、実際はどう?

個人的には「経理がつまらない…」と感じたことはまったくありません。
つまらないと思うのは、経理がルーチン業務のように感じられるせいではないでしょうか。
たしかに、与えられた業務を淡々とこなしていくだけではなんのおもしろみも感じないはずです。よっぽどのマゾ体質でもないかぎり、いつかはつまらないと感じる域に達してしまうことでしょう。
経理にやりがいを感じる理由は人それぞれです。
たとえば、
「今月は一度もミスの修正なく月次の処理を終えることができた」
「業務を改善したらいつも5日かかる経費処理が3日で終わった。マネージャーにとても喜ばれた」
「前月比で異常値のある勘定科目を調べたら、財務状況に影響を与える重大なミスに気づき、特別損失を出すの回避できた」
など。
自分なりのやりがいを見つけたり、自分の担当業務の意義を考えることが大切です。

経理の経験はどこで積むの?正社員?派遣?バイト?それとも紹介予定派遣?

未経験の場合、経理の経験はいったいどこでどうやって積めばいいのか悩んでしまいますよね。
難易度の低い順だと、
 バイト・パート → 派遣 → 紹介予定派遣 → 直接雇用
となっています。
バイトやパートはフルタイムではないことが多いので、ここでは難易度が低い「派遣」を中心にお伝えします。

派遣から正社員になるには?

間口が広く、未経験でも就業が比較的かんたんな派遣という働き方。
経験を積むにはぴったりな働き方ですが、やはりいずれは正社員で働きたいとおますよね。
派遣から正社員になるにはいくつか方法があります。
・正社員で働ける会社に転職する
・直接雇用前提の紹介予定派遣の求人に応募する
・派遣先の企業から直接雇用の切り替えを提案してもらう
おすすめは「派遣先の企業から直接雇用の切り替えを提案してもらう」です。
職場を変えずに直接雇用されれば、慣れている業務に継続して携わることができますし、職場との相性もすでに確認できているはずですので、ミスマッチが起こりにくいです。結果的に長期的に就業することができますので、企業にとっても求職者にとっても良いことだらけなのです。
では、どうすれば派遣先の企業から直接雇用の切り替えを提案してもらえるか。
それは、ただひたすら目の前の業務を真面目に、誠実に遂行し、明るく元気に周囲とコミュニケーションを取りつつ、業務に積極的な姿勢をアピールすればいいのです。
派遣社員を雇い続けるより、直接雇用のほうが人件費が安くなる場合もあります。
派遣が必要だということは人材不足に陥っているということですから、企業に「直接雇用した方がお得な人材ですよ!」と暗にアピールすればOKなのです。
もちろん、そんな方法無理!とはいう場合は、派遣会社から紹介予定派遣の求人を紹介してもらうのが一番の近道です!

派遣から経理で働くメリットデメリット

それでは、派遣から経理で働くメリットとデメリットをご紹介しますね。
メリット
・さまざまな企業で経理の経験を積むことができる
・スキルに不安がある場合は、派遣会社の研修サービスで勉強することができる
・無償で簿記検定対策の講座が受けられる
・紹介予定派遣の場合は、職場が自分にあうかどうかを確認してから社員になれる
デメリット
・いつ契約が終わってしまうかわからない
・もっと幅の広い仕事がしたいと思っても、派遣社員であるがために業務が限定されているのでスキルアップができない場合もある
未経験かつ経理の経験を積みたいと思っている人には、派遣という働き方はほぼメリットしかないと言っても過言ではありません。
デメリットの部分に関しては、派遣で経理の仕事をスタートさせてからどのようなスケジュールでキャリアアップをはかるのか、その点をしっかり考えておくことで解消できます。

経理のお仕事は首都圏でないと見つけるのは厳しい?

首都圏に企業が集中しているため、どうしても求人の母数は首都圏が圧倒的に多くなります。
ただ、首都圏でないと経理の仕事を見つけるのは厳しいというわけではありません。
転職しようと思ったタイミングと企業が求人を出すタイミングとが合致するかどうか、にかかっています。
大切なのは、常に求人情報にアンテナを張っていること。
具体的な行動としては、転職サイトや転職エージェントへの登録、そして派遣会社への登録がいちばん効率的でしょう。
経理に転職したいことを伝えておけば、継続的に新着の求人情報を教えてくれます。
本腰をいれて求人を探してみると、自分が想像していたよりもけっこう求人があることに驚かれると思いますよ!

まとめ

今回は未経験で経理に転職したい人の質問に、未経験から経理になって7年半の経験者が全力でお答えしていきました。

経理の仕事は幅が広く、そして非常に奥深い学問のようです。

経理の世界に足を踏み入れれば、新しい発見の毎日になることでしょう。

専門的だからむずかしそう…と不安にならずに、まずは気軽な気持ちで求人票をながめることからはじめてみてはいかがでしょうか?

この記事があなたの背中をそっと押せたなら嬉しいです!

 

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